2007 Fiscal Year Annual Research Report
動詞由来接続表現の文法化についての対照言語学・社会言語学的観点からのコーパス研究
Project/Area Number |
19520428
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
内田 充美 Osaka Prefecture University, 人間社会学部, 准教授 (70347475)
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Keywords | 言語学(英語学) / フランス語 / 対照言語学 / コーパス / 文法化 / 言語変化 |
Research Abstract |
本研究が研究の対集とする英語とフランス語には、ともに、非定形動詞節から発達したと考えられる接続表現が存在する.これらの接続表現が文章中や談話中でどのような役割を担っているかを本格的に観察することが次年度の課題であるが、それに先立ち19年度は、英語とフランス語の言語資料を整備し、その特徴を吟味することと、分析の枠組みを探求することに集中した. まず英語については、イギリス英語の大規模コーパスであるBritish National Corpusのうち、自然会話の資料について、社会言語学的観点からその特徴を調査した.この調査結果と分析を、論文「BNC会話資料」(印刷中)としてまとめた. フランス語については、書き言葉資料の収集を進めている途中であるが、今後の研究では英語との比較対照が必要になるため、英語版とフランス語版が並行的に収められた雑誌資料を中心に収集している.複数言語の資料を組織立てて管理し、調査のための検索を正確かつ容易にするような仕組みを探索中である. 両言語の比較を行うための理論的枠組みのひとつの可能性として、ベルギー・ルーヴァン大学のCosme、Guilquin両氏が行っている、コーパスを用いた英語とフランス語の接続詞使用たについての対照研究がある.本研究への応用の可能性について意見交換を行うため、両氏を訪れ、互いの研究テーマについて議論した.また、その際、同大学英語コーパス研究センターが催するサマースクール「学習者コーパス」に伴って開催されたコロキアムにおいて、口頭発表を行った.
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Research Products
(2 results)