2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本語教育における能力記述によるレベル基準表示とその測定システムの開発
Project/Area Number |
19520454
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村上 京子 Nagoya University, 留学生センター, 教授 (00210005)
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Keywords | 日本語教育 / レベル判定 / スタンダーズ / 能力記述 / 評価 |
Research Abstract |
従来、外国人留学生に対する日本語クラスの案内は、初級・中級・上級など大まかなレベルで表示されてきた。しかし、受講希望者や外部の教員にはそのクラスの内容や修了すると何ができるようになるのかわかりにくい。そこで、7レベルの各会話・独話・聴解・読解・作文の67クラスに関して能力記述によるレベル設定をCEFR (Common European Framework of Reference for Language)を参考に作成した。作成されたレベル記述の「行動目標」とその「下位スキル」に基づき、技能別Can Do Statementsを作成し、日本語コース受講生延べ756名に実施した。 その結果、各領域のCan-do-statementsの内的一貫性は高く、信頼性は高いことが確認された。また、5つの領域のいずれもCan Do Statementsの順序性が示され、各レベルの行動記述の対応付けができた。これまで教師が頭の中で描いてきた各レベルの学習者像がより具体的な行動記述の形で示すことができるようになった。現在、Can Do Statementsの改善を行っており、さらに情報を加えていくことによって能力記述によるレベル表示の完成を目指している。この作業の中で、各クラスの教室活動や教材の見直しも行っており、学習者の毎日の生活・行動を意識した指導を考えている。
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Research Products
(3 results)