Research Abstract |
本研究全体としては,工学系英語e-learning(EL)教材の評価法を確定し,その評価を基に教材を改良する,循環型の改良システムを構築することが目的である。19年度はまず本研究の基礎的な部分として関連する理論の研究に着手し,同時にESPの基礎であるニーズ調査を始めた。また,現行EL教材の調査と評価にも着手した。詳細は以下の通りである。 1.インストラクショナル、デザイン理論の研究(学会、セミナー等参加)書籍、文献による研究と,研究会、セミナー、及び学会の参加(大学英語教育学会,中部英語教育学会,EuroCall,教育工学会,情報学ワークショップ)を行った。 2.ニーズ調査第一回目の実施(対象:工学部出身のエンジニア)工学部出身のエンジニアを対象に,英語のニーズ調査を行った。まず,調査項目であるが,平成11年に実施した質問紙調査を基に,ICTの発展などの状況に合わせて修正し,また調査項目の数を調整した。数人にパイロット調査を行った後,Moodle上にアップして,名古屋工業大学と長岡技術科学大学の卒業生を中心に回答を要請した。現在まだ回答を受け付け中であり,20年5月末日を期限として,集計分析を行う予定である。 3.現行EL教材の調査(学習履歴データ採集,データ分析,アンケート調査と結果の分析)18年度までに作成したEL教材(色分け品詞タグの付加された科学技術論文のアブストラクト、リーディング教材)は文章構造のみを問う問題であったが,今年度は科学的な内容の雑誌記事に色分け品詞タグを付加し,文章構造のみならず内容理解を問う問題を作成した。これによって,品詞タグの明示が読解の助けになっているかどうかを評価し,さらに学習者にアンケートを実施し,EL教材としての使い勝手などを調査した。
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