2008 Fiscal Year Annual Research Report
学習者コーパスと母語話者コーパスに基づくアカデミックライティングの対照研究
Project/Area Number |
19520529
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
望月 通子 Kansai University, 外国語教育研究機構, 教授 (20219976)
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Keywords | 日本語学習者コーパス / 日本語母語話者コーパス / 動詞 / 縦断的研究 |
Research Abstract |
平成20年度は本研究(研究期間3年)の2年目にあたり、研究経過は以下の通りである。 (1) 学習者コーパス、コーパス言語学、動詞及び形容詞習得に関する文献解題を行った。 (2) 日本語学習者コーパス(「KN-NNSコーパス」と呼ぶ)の構築を行った。 a. 外国人留学生による手書きの日本語ライティング・プロダクトを継続的に収集し、PC入力、電子テクスト化を終えた。b. 学習者情報のアンケート調査の実施およびデータ整理を終えた。c. 情報付与、形態素分析、各種分析の技術を向上させるために研修を2回行った。d. 一部、学習者情報の付与作業を行った。e. エラータグ付け:学習者のライティング・プロダクトは豊富な日本語教育経験を有する現職の日本語教員(院生)が一貫して添削を行った。エラータグ付け作業は着手していない。次年度に動詞および形容詞分析に必要な部分のみ付与する予定。f. 学習者のライティング・プロダクトおよび(4)の研究の結果を踏まえ作成した、教材『トピックでみがく日本語』を平成21年5月に関大出版から刊行する予定である。 (3) 日本語母語話者コーパス(「KN-NSコーパス」と呼ぶ)を参照コーパスとして構築。 a. ある程度文章を書く習慣を有する成人(大学生以外、院生可)によるライティングを一部収集し始めたが、作業の残りは21年度上半期まで続く。 b. 執筆者情報のアンケート調査の実施およびデータ整理を行った。 (4) (2)の外国人学習者を対象に、質的研究として「第二言語不安」に関する調査紙による調査を実施し、結果を論文として報告した。(望月) (5) KN-NNSコーパスの一部を使い、形容詞(形容動詞を含む)と名詞の連鎖分析をした。
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