2008 Fiscal Year Annual Research Report
小学校英語教育で培われる英語力についての研究-国際的評価基準を用いて-
Project/Area Number |
19520537
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Research Institution | Hokuriku Gakuin University |
Principal Investigator |
米田 佐紀子 Hokuriku Gakuin University, 人間総合学部・幼児児童教育学科, 教授 (70208768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ギャビン リンチ 北陸学院大学, 短期大学部・コミュニティ文化学科, 講師 (90442144)
クレイグ ウッズ 北陸学院大学, 短期大学部・コミュニティ文化学科, 講師 (10461857)
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Keywords | 四技能に重きを置いた指導法 / グラマーシラバスとコミュニカティブアプローチの融合 / 短期的・長期的有効性の検証 / 制度化による学力増進 / ケンブリッジ英検 / 世界スタンダード |
Research Abstract |
1.小学校英語で養える力を世界スタンダードで測ることの重要性とその先(課題) 世界スタンダードの1つであるケンブリッジ英検では、(1)四技能に重きを置いた教授法の有効性と(2)グラマーシラバスをコミュニカティブな方法で指導することの有効性が示された。 一方、世界で英語が使える日本人の育成という長期的目標からは、小学校後の英語力の伸びを見ることが重要である。平成20年度は小学校英語教育が有効か否かを長期視点を取り入れた研究を行った。 2.小学校英語の意義についての研究成果:長期的視野から (1)大学生へのTOEICテストおよび小学校時代の教育の相関について 日本の小学校の英語教育成果を長期的観点から検証するため、短大生にアンケートを実施し、学生の小学校時代の英語教育が大学での英語力にどのように影響を与えるのか彼らのTOEICとの相関から探った。 結果では、遊び中心の教授法を受けた学生は小学校時代の英語教育は効果的ではなかったと感じており、テストの点も四技能中心の教授法を受けた学生の得点よりも低いと示された。「英語嫌いを作らないための『楽しい(ゲーム中心)』の活動に対して、子供たちは長期的に効果的ではなかったと感じるだけでなく、学力面でも四技能の授業を受けた学生たちよりも低い平均点を示した。 (2)中高等学校でアンケート調査からみた小学校時代の英語教育の長期的影響について 石川県内の中高でアンケートを実施し、ほぼ1900名の生徒から回答を得た。彼らの大半が小学校の英語の時間に会話中心の教育を受けていたことが裏付けられた反面、金沢市で英語教育が導入されてから実用英語技能検定の受験者と合格者が増えていることも分かった。小学校で英語を教科として取り入れたこと自体が英語に対する関心と学力が全体的に上げたという効果が示された。 (3)その他 金沢市の公立小学校教員の「金沢市小学校教育研究会英語部会」が主催する研修会(教育プラザ富樫にて)で講演を行った。我々の研究結果および、北陸学院小学校で行っている海外との姉妹校交流などを含め、小学校英語を取り巻く実践と成果、課題について発表を行った。地方の私立は大都市の私立と異なり、公立学校との共通性も多く、公立学校での教育の示唆を多く含むことを確認した。
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Research Products
(2 results)