2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520561
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
西澤 奈津子 (古瀬 奈津子) Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (20164551)
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Keywords | 日本史 / 古代史 / 文書 / 官僚制 / 日康比較 |
Research Abstract |
平成19年度は、主に唐の表・状・啓についての史料・研究文献をできるだけ収集して整理・分析することを中心に研究を行った。唐の表・状・啓については、敦煌書儀から史料を収集し、科学研究費で購入したパソコンを使用して、書式の種類、発行年月日、差出人、宛先、書き出し文言、書き止め文言、内容、刊本、所蔵者などについて整理して目録を作成した。敦煌文書の書儀は、『法蔵敦煌西域文献』を購入して、フランスのペリオ文書所収のものについては、写真版を参考に、文字の異同などを確認するようつとめた。 唐の表・状・啓について、『文苑英華』所収のものについて、事例を収集して整理した。以上をもとに、特に上表文について、唐においては、どのような場合に作成されるのか、時代的な変遷はどうであったかについて考察した。その際、唐令の規定において、上表文がどのような場合に作成されることになっているのかを参照して、実態を分析することにした。その結果、唐令の規定が比較的守られていること、時代が下ると皇帝に対する上表文は数的に減少することがわかった。 また、表・状・啓に関する中国における研究文献を収集することにつとめた。研究成果の一部は、東洋文庫における研究会で口頭発表した。
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Research Products
(9 results)