2008 Fiscal Year Annual Research Report
世紀転換期における国民・ジェンダー規範の形成-トランス・ナショナルな視点から
Project/Area Number |
19520562
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
加藤 千香子 Yokohama National University, 教育人間科学部, 教授 (40202014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 順光 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (80334613)
松原 宏之 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (00334615)
小玉 亮子 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (50221958)
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Keywords | トランス・ナショナル / 世紀転換期 / ジェンダー / 世代 / 青年 / 国民 |
Research Abstract |
本プロジェクトでは、19-20世紀転換期の日本及び英米独各国において、スタンダードな「国民」「市民」規範が形成される過程を、ジェンダーや世代などの「差異」構築のありようとともに検証することを目的としているが、本年度においては、共同研究の基礎となる資料収集に力を入れるとともに、研究代表者・分担者がそれぞれが分担した各国に関して史料収集と分析につとめ、それぞれが成果をあげている。 代表者・分担者各自の研究においては、以下のような研究成果があげられた。まず、世代とジェンダーを切り口に、世紀転換期における日本およびアメリカの政治文化構造についての比較研究を進めた点である。研究代表者の加藤と研究分担者の松原は、2008年5月に島根大学において開催された西洋史学会において、「「近代の知」をめぐるせめぎ合い-世紀転換期-戦間期の世代・ジェンダー・抵抗-」のテーマを掲げる小シンポにパネラーとして参加、それぞれの研究報告を行い、他のパネラー(ドイツ・ソ連・フランス)との議論をおこなった。いずれ、その報告についての刊行を予定している。さらに西洋史学会での報告も含まれるが、代表者の加藤は、『歴史評論』の特集「歴史の中の世代」に日本近代史の立場から論文を発表している。 世紀転換期における各国での規範や社会秩序形成の面で、各国の比較および相互連関性についての検証の進展と、それが学界においても注目されるようになったことは、本プロジェクトの成果として特筆すべき点といえる。
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Research Products
(9 results)