2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19520627
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
和田 光弘 Nagoya University, 文学研究科, 教授 (10220964)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森脇 由美子 三重大学, 人文学部, 准教授 (10314105)
久田 由佳子 長野県短期大学, 多文化コミュニケーション学科, 准教授 (40300131)
|
Keywords | 記念碑 / シンボル / ジョージ・ワシントン / 劇場文化 / 南部 / ニューヨーク / ニューイングランド |
Research Abstract |
各研究分担者は、それぞれの担当する地域・時代の研究課題を出発点として、本研究のテーマにアプローチした。和田光弘は、18世紀南部における記念碑とシンボル、なかでも最も重要なシンボルであるワシントンのイメージや家族墓所(ヴァジニア州)などの調査に基づきつつ、基礎的な史実・データの収集・分析にあたり、さらに関連する啓蒙的著述や翻訳などを行った。森脇由美子は、19世紀ニューヨークにおけるシンボルと劇場文化を個人テーマに掲げ、劇場という都市のシンボリックな空間の分析を通じて、階級的な記憶の形成や、ナショナル・アイデンティティの生成の具体相を探った。久田由佳子は、建国期ニューイングランドにおける革命の記憶とシンボルをテーマとして、とりわけセイラムを中心に建国の公的記憶の成立過程に注目し、記念碑等に関する実地調査を実施するとともに、ハーヴァード大学等において地方史史料を鋭意収集した。各自の研究成果の検討は和田を中心に随時おこない、相互の連絡を緊密に保った。また、「ヨーロッパ『歴史の場』に関する研究」(科学研究費補助金・基盤研究B・研究代表者・若尾祐司)との共催で、研究会を6回にわたって開催した。主要設備に関しては、初年度ということもあり、研究を進める上で必要不可欠な各種史資料・文献など、必要な関連図書の整備を急いだ。具体的には、南部植民地関連図書、19世紀ニューヨーク市史関係図書、建国期ニューイングランド地域史関係図書等の購入整備を行い、従来の文献収集の蓄積の上にさらにこれらを加えることで、研究環境が一層整ったといえる。また、収集した史資料の整理等のため、大学院学生1名(名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程1年・笠井俊和)の助力を得た。
|
Research Products
(5 results)