2007 Fiscal Year Annual Research Report
裁判外紛争解決制度(ADR)の法理論的検討-東アジアの比較研究
Project/Area Number |
19530012
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
井上 匡子 Kanagawa University, 法学部, 教授 (10222291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町村 泰貴 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (60199726)
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Keywords | ADR / 東アジア / 法の支配 / ドメスティック・バイオレンス / 消費者紛争 / 国際研究者交流 / 中国・韓国 |
Research Abstract |
現在、裁判外紛争解決制度(以下、ADRと略記する)は、実務的にも理論的にも、日本国内だけではなく東アジアにおいても、大きな関心を集めている。本研究は、ADRを法理論的観点から考察することにより、現代にふさわしい法モデルの提示を模索している。官僚がつくる国家的制定法と当事者間の紛争解決の試みの中から生み出されてくる自生的な法とを理論的に対置し、それを法の支配の観念から、日本・中国・韓国との比較研究を行った。 具体的には、文化的背景がもっとも色濃く表れる家族関係、特にドメスティック・バイオレンス対応手続と、近代法における法主体の変容の引きおこす諸問題が理論的・実践的顕在化している消費者問題・紛争解決手続について、本年度は特に中国に絞り、比較検討した。 I.文献研究研究代表者・分担者は、第一の軸として個々の専門分野に立脚した文献研究を行った。 II.研究会 国内での研究会5月・7月・10月・3月に研究会を実施。 海外での研究会5月中国・汕頭大学にて実施。個別研究の成果を報告し、11月のシンポジウムに向けた準備を行った。 III.研究の成果の公表11月3日(京都)・4日(東京)・6日(札幌)に、南京師範大学の趙莉氏を中心としたグループ(趙莉・劉俊・黄和新・李浩・李後龍)との共同研究の成果をシンポジウム・ワーキングセッションの形で公表した。現在中国において経済発展にともない、顕在化している消費者問題・消費者トラブルの解決手続き焦点を当て、日中それぞれの実情・課題などを報告し、討論を行った。
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Research Products
(2 results)