2007 Fiscal Year Annual Research Report
多国籍企業の事業再編成に伴う無形資産取引とこれに対する移転価格税制のあり方
Project/Area Number |
19530020
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
青山 慶二 University of Tsukuba, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (50431664)
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Keywords | 公法学 / 国際法学 / 租税法 |
Research Abstract |
19年度の研究成果は、大きく分けて二つに分かれる。第一は、9月に京都で行われた国際租税法学会(IFA)に向け、移転価格と無形資産取引に関連する基礎研究および海外の研究者の最新の研究事績を総覧した上で、各国からの会議出席者と意見交換を行ったこと、第二は、多国籍企業の事業再編成について、OECDやEUベースで行われる議論に参加するとともに、わが国経済界からの情報収集や意見交換を促進することである。 前者については、移転価格を中心テーマとして京都会議の各部会に参加し意見交換を行うとともに、多くの海外文献のリサーチを行った。なお、その前提として問題点の整理を行い、事前に国内で講演会やセミナーを行い発表を行った。これらの結果、海外の専門家と密接な情報交換のパイプが築かれ、20年9月にベルギーで開催されるIFA総会で、国境を越える利子課税問題をテーマとするパネルディスカッションのアジア代表メンバーにも選出された。 後者については、6月OECDの多国籍企業の事業再編諮問会議に出席し政府ベースの提案に対しコメントを行うとともに、国内では経団連の研究会を組織し、多国籍企業及び大手会計事務所等から本邦企業の国境を越えた租税計画を踏まえて、事業再編にかかる租税問題を幅広く研究した。ここでは、移転価格問題とも深く関連する海外子会社利益の本国課税問題を詳しく研究し発表を行った。この問題は20年度は、経済産業省の研究会に引き継がれて検討が行われており、私自身そのメンバーに指名されている。
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Research Products
(4 results)