2008 Fiscal Year Annual Research Report
多国籍企業の事業再編成に伴う無形資産取引とこれに対する移転価格税制のあり方
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19530020
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
青山 慶二 University of Tsukuba, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (50431664)
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| Keywords | 国際税法 / 移転価格税制 / 無形資産 |
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| Research Abstract |
同研究所が監修する研究テーマに関する租税条約データベース等と著書、雑誌を購入した。これらは最新のデータと研究成果を反映したものであり、これらの分析については、その後の下記論文で一部紹介するとともに博士課程ゼミ(国際租税計画)でも活用している。米国の無形資産の課税方法の動向・学説については、NYU,ハーバード大、シカゴ大など税法で定評のある大学のロージャーナルの記事、TaxNoteInternational等の雑誌でフォローするとともに、IFA出張の際にNYUのRosenbloom教授などと意見交換したが、米国でも研究開発の費用分担契約をめぐる所得移転につき当局・納税者の対立が先鋭化し、無形資産の評価にはっきりした方向性を出せない状況が確認できた。これらの問題は,(社)日本租税研究協会や経団連の国際租税問題に関する研究会でも取り上げ、当方から欧米の検討状況を発表するなどして無形資産のあるべき課税方法について議論を継続している。
一方、多国籍企業の事業再編成に伴う課税問題については、OECDの租税委員会プロジェクトの報告書が2008年夏に公表され(移転価格関連部分のみ)、現在パブリックコメント中である。私は、経団連のOECD諮問委員としてこの問題についての日本の多国籍企業側からのコメントのとりまとめに従事している。多国籍企業の税務担当者、公認会計士事務所、学者からなる研究会では、わが国多国籍企業のアジア進出の特徴(契約製造中心で無形資産移転が不十分な形態のシェア大)を踏まえて、実践的な無形資産移転対価算定方法等につき検討が続けられている(本年6月に予定されているOECDのコンサルテーションへ向け意見取りまとめ中)。
従って研究全体のとりまとめはOECDの議論が集約する本年夏以降を予定している。
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