2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530026
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山崎 広道 Kumamoto University, 法学部, 教授 (50200655)
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Keywords | 権利救済手続 / 更正の請求 / 選択誤り / 計算誤り / 更正請求の要件 |
Research Abstract |
1.本研究は、納税者の権利保護や納税者にとっての権利救済手続と位置づけられている更正の請求制度について、当該制度の本来の趣旨及び目的を究明するとともにその運用上の問題点を明らかにし、当該制度が適正かつ公正に運用され、真に納税者の権利救済手続として位置づけられる方策を提示することを目的としている。 2.平成20年度における研究実績 (1)平成19年度の研究成果を平成20年4月12日日本税法学会中部地区研究会において「更正の請求制度とその運用上の問題」というテーマで報告した。 (2)平成19年における研究から、更正の請求制度は、導入当初、税額が過大であることを発見した場合に、納税者自らがその是正を課税庁に対して求めることができる制度として発足し、その後適用範囲を拡大する改正がなされているにも拘わらず、実務上はその運用を狭める傾向にあることが明らかになったことから、よりその傾向を明確にするために更正の請求に関する裁判例を収集した。 (3)制度の運用を拡大するために導入された「後発的理由に基づく更正の請求」(国税通則法23条2項)に関する裁判例を収集した。 3.平成21年度が当該研究課題の最終年度となることから、上記裁判例のほかに関連文献を収集し、研究の成果として「更正の請求制度に関する裁判例の変容」及び「更正の請求制度の意義と本質」という2つの論文をまとめるための準備作業を行った。
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Research Products
(1 results)