2008 Fiscal Year Annual Research Report
外国人および民族的少数者の人権をめぐる憲法解釈の比較研究-多文化共生法学の開拓線
Project/Area Number |
19530032
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
近藤 敦 Meijo University, 法学部, 教授 (30215446)
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Keywords | 多文化共生 / 外国人 / 民族的少数者 / 人権 / 人種差別禁止 |
Research Abstract |
20年度は、外国人の人権について、比較検討する予定であった。この点、論文「無国籍の庇護申請者に対する恣意的な収容」は、オーストラリアの事例を検討し、「イスラームの作法に則った屠殺の規制」は、ドイツの事例を分析した旧稿に新たな補足を加えた。論文「入管政策と多文化共生政策の新展開」は、日本とオランダその他の欧米諸国との比較である。しかし、「多文化共生法学の新地平を切り開くべく、比較憲法解釈の基礎研究と具体的な法制度の制度設計を検討する」という研究目的に照らして、着実な研究の進捗がみられるが、研究実施計画の年度ごとの課題は、4年間のトータルで研究するように、適宜、見直しながら、柔軟な形で進めていくことが適当と思われる。とりわけ、今年の5月に移民政策学会を創設し、記念講演の報告を担当する必要があり、日本の多文化共生法制の進展のためにも、最終年度に予定していた基本法制の研究にも少し早めに取り組むことが必要と判断した。
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