2009 Fiscal Year Annual Research Report
外国人および民族的少数者の人権をめぐる憲法解釈の比較研究-多文化共生法学の開拓線
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19530032
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
近藤 敦 Meijo University, 法学部, 教授 (30215446)
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Keywords | 多文化共生 / 外国人 / 民族的少数者 / 人権 / 人種差別禁止 |
Research Abstract |
21年度は、民族的少数者の人権について、比較検討する予定であった。この点、学会報告「多文化社会の意味するもの」は、ヨーロッパ諸国、カナダ、オーストラリアと日本との対比を行った。「多文化共生法学の新地平を切り開くべく、比較憲法解釈の基礎研究と具体的な法制度の制度設計を検討する」という研究目的に照らして、着実な研究の進捗がみられるが、研究実施計画の年度ごとの課題は、4年間のトータルで研究するように、適宜、見直しながら、柔軟な形で進めていくことが適当と思われる。そこで、共著書『移民政策へのアプローチ』、『ジェンダー平等と多文化共生』、『Gender Equality in Multicultural Societies』、論文「在日外国人をどう受け入れていくのか:多文化共生社会の課題と展望」、「なぜ移民政策なのか」、「多文化共生に関する法制度の比較」、「日本在住外国人に関する法制度」は、最終年度に予定していた基本法制の研究にも少し早めに取り組むことが必要と判断したことから、外国人の人権と民族的少数者の人権の両方を射程に置いた法制度の比較研究である。また、カナダの多文化主義と日本の多文化共生政策との対比を意識して、カナダでImmigration Policy and Foreigners' Rightsの報告を行い、韓国の多文化政策と日本の多文化共生政策の対比を意識して、韓国でLegal System for Foreign Residents in Japanの報告を行うなど、研究成果の海外発信にも留意した。
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