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2009 Fiscal Year Annual Research Report

司法取引に関する日欧間の比較研究

Research Project

Project/Area Number 19530055
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

松田 岳士  Osaka University, 高等司法研究科, 准教授 (70324738)

Keywords刑事手続 / 司法取引 / イタリア法 / ギリシャ法
Research Abstract

本年度は、主としてイタリアにおける司法取引関連制度の文献収集および調査を行った。なかでも、イタリア現行刑事訴訟法が導入する「簡易裁判」、「当事者の請求に基づく刑の適用の手続は、公判手続に伴う手続的権利保障の放棄と引き換えに刑の減免という「報償」を被告人に与える制度であるが、この種の制度が、同国の憲法上の要請である「適正手続」および「起訴法定主義」といかなる関係にあるのかについて、刑事手続の全体像を踏まえながら検討し、その成果を「刑事法ジャーナル」誌上に「イタリアの刑事裁判と合意手続」として公表する予定である(現在校正中)。さらに、このような意味での「取引」と、司法への協力と引き換えに刑の減免等の利益与える「買春者」の制度との関係について、後者が一般に組織犯罪を念頭においた議論であるのに対して、前者は非組織犯罪で比較的軽微で争いのない事件を念頭においた議論であることが判明した。このような「取引」の様々な態様と位置づけについては、さらに理論的な検討を進める必要があり、その成果は来年度に公表する予定である。
また、司法取引は、当該国の司法文化と密接に関係するものであるため、そのわが国への導入の是非を考察するに当たっては、単なる制度の形式的な比較では必ずしも十分ではなく、その比較研究を行う前提として、刑事法における比較研究そのものの意義を問い直す必要もある。そのため、イタリアにおける刑事比較法学に関する文献を検討し、そのうち最も重要な文献について翻訳し、公表した。

  • Research Products

    (2 results)

All 2010

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 翻訳「ミケーレ・パーパ著『刑法における比較法研究の意義』」2010

    • Author(s)
      松田岳士
    • Journal Title

      阪大法学 59巻5号

      Pages: 145-164

  • [Journal Article] イタリアの刑事裁判と合意手続2010

    • Author(s)
      松田岳士
    • Journal Title

      刑事法ジャーナル 22号(未定 (校正中))

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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