2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Intellectual Property Law and Competition Policy
Project/Area Number |
19530088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
New fields of law
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
IZUMI Katsuyuki The University of Tokushima, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (00232356)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | 知的財産 / 著作権 / 特許 / 独占禁止法 / 競争 |
Research Abstract |
本研究は知的財産法の研究領域のうち、競争法(独占禁止法)との関係を明らかにすることを目的とするものである。現在、わが国は国家戦略としての「知的財産立国」の実現に向け、産官学が一体となって邁進中である。知的財産立国を実現するための具体的な処方箋の多くは、基本的には知的財産を広くかつ強く保護すること、あるいは知的財産権を強化、充実させる内容・性格を持つものである。しかしながら、知的財産権は「独占性・排他性」という特質を有するため、その強化・充実は市場における競争への悪影響という弊害の問題を常に孕んでいる。それゆえ、知的財産権を強化・充実するに当たっては、併せて競争政策の充実にも努めなければならない。換言すれば、知的財産政策重視の時代にあっては、競争政策とのバランシングが常に意識されねばならないのである。 以上のことを踏まえ、本研究は知的財産法の解釈および制度設計(立法論)に際して、競争法的思考をいかなる場面で用いるべきか、またどのような要因を考慮すればよいのかといった問題の分析・検討を行おうとするものである。 知的財産法と競争政策とは様々な場面で出会うこととなるが、本研究ではそのうち、(1)知的財産権のライセンス、(2)知的財産の流通、および(3)知的財産権と権利濫用法理、を具体的テーマとして取り上げる。
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