• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2007 Fiscal Year Annual Research Report

児童虐待における家族支援法システムの再構築-ジェンダーに敏感な視点から

Research Project

Project/Area Number 19530092
Research InstitutionPrefectural University of Hiroshima

Principal Investigator

若尾 典子  Prefectural University of Hiroshima, 保健福祉学部, 教授 (70301439)

Keywords家族 / 暴力 / ジェンダー / 児童虐待
Research Abstract

本年度は、主として、文献収集に努めた。児童虐待における家族支援の法システムの再検討にあたっては、研究状況の整理が不可欠だからである。関心の高い問題領域だけに、膨大な文献があるが、本研究の目的からみて、以下の点に注目した。
一つは、児童虐待とドメスティック・バイオレンスとの関係に注目した、法的介入論についてである。アメリカでは、児童虐待への法的取り組みにおいて、DV法との比較という視点で、検討が進められていた。とくに、児童虐待への法的取り組みが、DVに比べて、家族保護の要請が強く、子どもへの保護が不十分であることに注意が向けられている。DVへの法的取り組みが、憲法学の課題、すなわち人権論たりうるのかについての、検討が深められたことが、大きいのではないか、と思われる("Domestic Violence from a Private Matter to a Federal Offense(Controversies in Constitutional Law)"、1998.)日本では、児童虐待とDVとの関連についての研究は、あまりなく、カウンセリングの対応として、二つのテーマを取り上げる程度であった(信田さよ子『DVと虐待:「家族の暴力」に援助者ができること』医学書院、2002年)。いまひとつは、心理的対応と法的対応の関係に注目する研究についてである。これも、アメリカでは一定の研究の蓄積があった。これにたいし、日本では、その関係に注目する研究が少なく、逆に、法制度を一方的に批判したまま、心理的療法を提起するものが一部にみられた。もし、法的基礎なしの心理的対応が進展しているとすれば、大きな問題であろう。
いずれにしても、児童虐待もDVも、家族関係における暴力の克服という課題、および心理的対応と法的介入のリンクという課題は、共通しており、比較の視点が必要であることが明らかになった。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] 戦後民主主義と憲法24条2007

    • Author(s)
      若尾 典子
    • Journal Title

      憲法問題 18号

      Pages: 86-98

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 憲法24条を考える2007

    • Author(s)
      若尾 典子
    • Journal Title

      歴史地理教育 713号

      Pages: 8-13

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi