2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530094
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平田 武 Tohoku University, 大学院・法学研究科, 教授 (90238361)
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Keywords | 政治学 / 西洋史 / 政治発展 / ハプスブルク / 東中欧 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ハプスブルク君主国の政治発展は、政治学的な観点から分析することにあり、(1)政治発展の観点から見たハプスブルク君主国の政治体制の特質を、二重制度・オーストリア側・ハンガリー側のそれぞれに関して検討し、議院内閣制化・選挙権拡大の二つの次元で見た民主化への制約要因を析出すること、併せて(2)大衆政治への移行、すなわち世紀転換期に始まる農民層の政治化に伴って、それまでの政治体制が受けた挑戦と、それがもたらした政治体制上の変動を各地域別に比較分析すること、(3)戦間期東欧諸国における民主化の困難やデモクラシーの不安定性に対して、君主国の政治発展が残した政治文化・制度的遺産の影響について考察することを具体的な目標としている。 本年度は、(1)について、オーストリア側の政治発展の概要をまとめて、論文として公表した(「オーストリア=ハンガリー二重君主国における政治発展の隘路(一)」『法学(東北法学会)』71巻2号)。ライタ川以西の政治発展を本格的に分析するのは私にとって初めての試みであったが、幸いにして既に反響も得られており、本研究の意義について自信を深めることができた。また、引き続きハンガリー側と二重制度の政治発展について検討すべく、資料収集のために国外での調査(平成19年7月25日〜8月15日、ハンガリー、オーストリア)を行った。(2)については、引き続き文献収集を進めており、(3)については、戦間期のチェコスロヴァキア・ポーランド・ユーゴスラヴィアの政治発展に対するハプスブルク君主国期の政治の影響を検討し、ハンガリーやオーストリアと比較する準備作業を進めた。
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Research Products
(2 results)