2009 Fiscal Year Annual Research Report
協同組合型の非営利組織と市民参加との相互作用のメカニズム
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19530120
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
羅 一慶 Chukyo University, 総合政策学部, 准教授 (50410626)
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Keywords | 協同組合型の非営利組織 / 市民参加 / 政治参加 / 集合行為のジレンマ / ソーシャル・キャピタル / 合理的選択 / 参加制度 / 選択的便益 |
Research Abstract |
平成21年度は、第一に、2008年に行った生活クラブ生協の組合員を対象とした調査データを用いて、2009年度日本公共選択学会で「生活クラブ生協における市民参加のメカニズム」についての報告を行った。さらに、上記の報告に関する追加分析を行い、中京大学総合政策学部の『総合政策論叢』に「生活クラブ生協における組合員活動とソーシャル・キャピタル」を掲載した。上記の報告や論文では、生活クラブ生協における組合員加入のあり方が変化することによって、組合員活動のあり方やソーシャル・キャピタルの形成過程が変容していることを明らかにしている。 第二に、これまでのアンケート調査やインタビュー調査をマクロ的な観点から捉えなおすための研究に着手し、さらに中京大学特定研究費の支援をいただいて行った愛知県のアンケート調査データと、慶應義塾大学のグロバルCOEが行った福井県のアンケート調査のデータをも用いて、神奈川県の市民社会におけるガバナンスの構造を愛知県や農漁村地域である福井県と比較した研究成果を慶應義塾大学のグロバルCOEが主催した国際シンポジウム(International Symposium on Designing Governance for Civil Society)で報告を行った。また、この報告内容は、今年の5月ごろに出版される予定である木鐸社の『Government and Participation in Japanese and Korean Civil Society』という共著に、「Citizens' Participation in Japanese Civil Society」という論文が掲載される予定である。 第三に、2008年度3月に行った生活クラブ生協の組合員を対象とするパネル調査(アンケート調査)を2010年3月に行った。今年は、この調査結果を踏まえた上での総合的な分析を行い、その分析結果をまとめる予定である。
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