2009 Fiscal Year Annual Research Report
人間の安全保障規範の形成と伝播についての研究-北米、ヨーロッパ、アジアの比較
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19530130
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
栗栖 薫子 Kobe University, 法学研究科, 教授 (00294968)
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Keywords | 人間の安全保障 / 規範 / 受容 / 伝播 |
Research Abstract |
本年度は、第一に、アジア諸国(タイ、中国、日本)における人間の安全保障受容についての研究を進めた。日本の場合には教科書における記述など社会レベルでの受容にも着目しつつ調査し、中国、タイについてはインタビュー調査や文献調査を行った。また国連における言説分析を通じて、人間の安全保障規範が国際的にどの程度広まっているのかを明らかにした。第二に、日本政府による、国際的な規範促進過程について、調査をほぼ終えた。その調査結果を、現在論文として執筆中である。 前年度の調査結果も含め、今年度は下記の成果公開を行った。4月にロンドンの国際シンポジウムにおいて日本の社会的受容の問題を提起した。8月には日本学術会議研究会において、日本政府による規範受容と促進についての研究成果を報告した。9月には、国際ワークショップ(東京大学)において、東アジア地域における人間の安全保障の伝播状況についての報告を行った。10月には、日本の人間の安全保障規範の重要と伝播促進についての報告を、国際ワークショップ(大阪大学)において行った。また日本による規範受容と促進について執筆した論文は、英文ジャーナルに投稿するため、現在、ネイティブの研究者によって英語翻訳と校正を受けている。 最終年度の成果報告書を執筆し印刷を行った。
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