2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530154
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
今井 亮一 Kyushu University, 留学生センター, 准教授 (10298507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 教孝 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (80334598)
佐々木 勝 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (10340647)
清水 崇 関西大学, 経済学部, 准教授 (80323468)
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Keywords | マクロ経済学 / ミクロ経済学 / 労働 / 貨幣 / サーチ |
Research Abstract |
当研究プロジェクトの活動内容は、2つに分類できる。一つはSearch Theory Workshop(STW)と題する研究会である。もう一つは各人が単独あるいは共著で論文や本を執筆することである。 STWは平成16年に開始されすでに4年の実績を持つ、国内有数の独立研究会である。各回2名ずつ、国内外から最先端の研究者、大学院生を招き、報告と討論を行っている。平成19年度は7回の研究会を、大阪で6回、沖縄で1回開催した。詳細は、STWホームページを参照のこと(http://homepage3.nifty.com/ronten/STW,htm)。 平成19年は、STWにとって記念すべき年であった。我が国初の日本語による本格的なサーチ理論解説書である『サーチ理論:分権的取引の経済学』を上梓することができたからである。ここでは、現代のサーチ理論の基礎となっている分析枠組を丁寧に解説すると同時に、我々が書いた論文の紹介を通じて最新の研究動向を紹介することにも努力した。幸いなことに、国内有力大学の研究者から好評を以って迎えられ、学部、大学院の講義で広く使用されているようだ。 今井は、神林龍他とともに「解雇規制の法と経済」を上梓した。これは、解雇規制の実態と理論的評価を、法学と経済学、両面から行ったものである。今井は、特に経済理論から見た解雇規制の考察を2章にわたって展開した。これまでサーチ理論に基づいて解雇規制の評価を行った日本語文献は皆無であり、その意味でささやかながら先駆的な貢献ができたと考える。 工藤、佐々木はそれぞれの観点から、サーチ理論およびその周辺の理論的枠組みに基づいて、労働市場政策に関する論文を公刊し、学会等で発表した。 清水は、貨幣モデルのサーチ理論による定式化を試みた論文を、神谷和也との共著で公刊した。これらはいずれもこの分野の最先端を特徴付ける成果である。
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Research Products
(10 results)