2007 Fiscal Year Annual Research Report
月次GDPギャップのベイズ推定とギャップ確率指数の開発
Project/Area Number |
19530185
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
村澤 康友 Osaka Prefecture University, 経済学部, 教授 (00314287)
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Keywords | 景気指数 / 月次GDP / GDPギャップ |
Research Abstract |
多くの都道府県が独自の地域景気動向指数(D1・C1)を作成・公表している。しかし地域間比較のためには作成方法を統一した方がよい。国でも地域でも景気指数の考え方は同じである。したがって月次指標の利用可能性は別として、本来は内閣府の景気動向指数と同様に作成すればよい。ところが内閣府の景気動向指数の一致系列には古典的循環と成長循環の指標が混在しており、景気指数の考え方が混乱している。 本研究では古典的循環を測る「景気水準指数」と成長循環を測る「ギャップ指数」を提案した。前者は「月次実質GDP」、後者は「月次GDPギャップ」の代理変数である。したがって前者は3面等価の原則より生産・分配・支出面の指標、後者は財・労働市場の需給ギャップ指標が構成指標となる。 構成指標を集計・指数化する方法はCI・主成分分析・困子分析と3つある。CIは各指標の重要性を等しいと仮定する。主成分分析は各指標の重要性を記述統計的に捉える。因子分析は1 因子モデルを仮定して各指標の重要性を推定する。すべての地域で1 因子モデルが成立するとは限らないので、作成方法を統一するなら主成分分析を採用するのがよい。 都道府県別景気指数の統一に向けての最大の課題はデータの整備である。本研究では例として大阪府の両指数を作成し、必要なデータ明らかにした。データが揃えば他府県でも簡単に両指数を作成できる。
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Research Products
(4 results)