2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530215
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大沼 あゆみ Keio University, 経済学部, 教授 (60203874)
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Keywords | 生物多様性 / オフセット / 人口 / バイオプロスペクティング / 生物多様性条約 |
Research Abstract |
途上国の環境問題を中心に研究を行った。具体的には、(1)カーボンクレジットにおける質の問題、(2)人口問題と環境問題の関係、および(3)バイオプロスペクティングの問題についての研究を行った。(1)では、質の高いクレジットであるWWFのゴールドスタンダード・クレジットが求められる背景を実証及び理論面で明らかにした。この結果、オフセット市場を利用することでの環境保全の方向性を探ることが出来た。(2)では、出生と1人あたりの所得、および環境水準が相互に依存し合うモデルで、人口増大、所得減少、及び環境悪化という、現在発展途上国の一部の陥っている状況が生み出されるケースが実際に存在することを示した。また、外国からの十分大きな援助により、この状況から抜け出すことが出来ることを明らかにした。(3)では、先進国・途上国間でのバイオプロスペクティングをモデル化し、商業化が成功したときの金銭的利益配分が、効率性条件からは、R&Dへの貢献率に等しくなることを示した。これにより、生物多様性条約における金銭的利益配分の衡平性および公正性の意味が明確に出来た。
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Research Products
(4 results)