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2007 Fiscal Year Annual Research Report

地域経済の活性化と地域金融機関の役割

Research Project

Project/Area Number 19530286
Research InstitutionSenshu University

Principal Investigator

小藤 康夫  Senshu University, 商学部, 教授 (60142832)

Keywordsリレバン効果 / 目利き機能 / アクションプログラム / 景気回復効果 / 地域金融機関 / 金融庁 / 日経平均株価 / 含み益
Research Abstract

全国の地域金融機関はアクションプログラムに従って半年ごとに進捗状況を報告しなければならないことになっている。それによると、金融庁が求めた創業・新事業支援機能に向けた具体的な取組みが徐々に出始めているようである。確かにそれは金融庁による新・旧アクションプログラムの成果の現われのように見える。
だが、そのほかに景気回復効果も無視できない。すなわち、戦後で最も長いいざなぎ景気を超えるほどの景気拡大が続いていることが、地域金融機関に積極的な投融資行動をもたらしたとも解釈できる。むしろ、この影響のほうがリレバン効果や目利き機能よりも大きいと思われる。なぜなら、現実の問題として、リレバン効果はその機能を発揮するのに極めて長い時間を要するうえ、目利き機能は時間の制約を取り払う意味では好ましい考え方であるが、実際に機能するのはさらに難しいからである。
景気回復は目経平均株価の上昇を通して含み益を増大させ、地域金融機関の自己資本比率を高めるので、ある程度、危険な投融資も大胆に実行できる。それと同時に地域金融機関が投融資先企業の将来予想を楽観的に捉え始めることも重要な効果をもたらしている。つまり、景気回復とともに貸倒確率が低くなると予想する地域金融機関が増えたことが、地域金融機関によるベンチャー企業への投融資となって現れていると思われる。
したがって、本研究では簡単な貸出モデルを構築しながら、そうした地域金融機関の投融資行動を分析している。そこから得られる結論は金融庁が唱えるリレバン効果や目利き機能だけでなく、景気回復効果も無視できない要因であり、むしろこの効果のほうが現実的に大きな影響をもたらしているかもしれないということである。もし、そのことが完全に証明されるならば、金融庁によるリレバン政策の有効性に疑問符がつくことになろう。

  • Research Products

    (4 results)

All 2008 2007

All Journal Article (3 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 金融庁によるリレバン政策の有効性2008

    • Author(s)
      小藤 康夫
    • Journal Title

      『都市政策研究センター年報』(専修大学大学院社会知性開発研究センター) 第4号

      Pages: 149-165

  • [Journal Article] 私立大学と国立大学の経営比較と会計情報のパラドックス2007

    • Author(s)
      小藤 康夫
    • Journal Title

      『商学研究所報』(専修大学商学研究所) 第39巻第1号

      Pages: 1-24

  • [Journal Article] 生保商品と金融商品の競合をうながす最:近の動き-銀行窓販の全面解禁と年金化の浸透2007

    • Author(s)
      小藤 康夫
    • Journal Title

      共済と保険 第49巻第7号

      Pages: 16-23

  • [Presentation] 私立大学と国立大学の経営比較と会計情報のパラドックス2007

    • Author(s)
      小藤 康夫
    • Organizer
      日本金融学会
    • Place of Presentation
      同志社大学
    • Year and Date
      2007-09-08

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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