2007 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀アジアにおけるグローバル化とコレラ流行-南アジアと東アジアの連関と比較
Project/Area Number |
19530314
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
脇村 孝平 Osaka City University, 大学院・経済学研究科, 教授 (30230931)
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Keywords | 19世紀 / アジア / グローバル化 / コレラ |
Research Abstract |
本年度は、二回の海外調査を実施した。 1、平成19年8月11日〜8月22日の期間に、イギリスのロンドンにある国立公文書館(National Archives of UK)およびウエルカム医学史図書館(Wellcome Library for the History of Medicine)での資料調査・収集を行った。この調査では、19世紀のインドを中心とするコレラ流行についての資料調査が主たる目的であったが、特にウエルカム医学史図書館での調査において成果があがった。19世紀に書かれたコレラに関する同時代的文献を多数参照することができた。 2、平成20年2月8日〜2月14日の期間に、シンガポールにある国立図書館(National Library of Singapore)および国立公文書館(National Archives of Singapore)での資料調査・収集を行った。19世紀後半の海峡植民地(現在のシンガポールなど)におけるコレラ流行についての資料調査が主たる目的であった。シンガポール国立図書館とシンガポール国立公文書館で、目的とする資料を多数見つけることができた。 成果としては、以上の資料調査を踏まえて、19世紀のコレラの感染ルート、すなわちインド内部および外部における感染ルートに関して、その生態的条件を明らかにした点が挙げられる。このようなfindingの提示を中心に、年度の後半には、計四回の学会報告を行った(下記参照)。
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