2008 Fiscal Year Annual Research Report
鉄鋼業における「チャンドラー・モデル」の移転・変容と東アジア国際分業の動態分析
Project/Area Number |
19530320
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
塩見 治人 Nagoya University of Foreign Studies, 現代国際学部, 教授 (40080238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川端 望 東北大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (20244650)
劉 志宏 静岡産業大学, 経営学部, 教授 (20308696)
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Keywords | 東アジア / チャンドラー・モデル / 経済史 |
Research Abstract |
本研究の第2年目として8月に2次にわたる東アジア鉄鋼業の実態調査を実施し、「チャンドラー・モデル」の日本版である鉄鋼業の「日本モデル」について、その各国への移転にともなう変容を確認した。 1.まず第1次調査(8月18、19,20,21日)として、韓国最大のPOSCOの浦項製鉄所と光陽製鉄所を調査し、「日本モデル」の汎用型大規模化の実態を認識した。またソウル本社のPOSCO経営研究所(POSRI)を訪問し、研究員と移転・変容について長時間にわたる討論を行った。 2.つぎに第2次調査(8月27,28,29,30日)として、台湾最大の中国鋼鉄・高雄製鉄所を調査し、「日本モデル」の不完全な汎用型大規模化の実態を認識した。さらに台北の東和鋼鉄の本社およびH形鋼圧延工場を調査、「日本モデル」に依存する単圧メーカーの存在とその実態を認識した。 このようにして、今年度は「日本モデル」の移転と変容という主題そのものに挑戦し、現地調査によって、文献では見えてこない実態を多く捉えていくことができた。鉄鋼業のビジネスモデルは直接的には各国の内需構造にまず対応して、各国ごとに違ってくるという動態を捉えることができたと考える。 本研究の成果を出版すべく、7月には出版社:昭和堂(京都)と出版契約を締結することができた。次年度は、この成果を踏まえて、出版作業に移るつもりである。
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Research Products
(4 results)