2007 Fiscal Year Annual Research Report
多国籍企業におけるマーケティング・ノウハウを移転する組織能力に関する研究
Project/Area Number |
19530348
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
山口 隆英 University of Hyogo, 大学院・会計研究科, 教授 (90272096)
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Keywords | 多国籍企業 / マーケティング・ノウハウ / 組織能力 / 国際移転 / 海外子会社 |
Research Abstract |
平成19年度は、2つのことを行った。 一つは、日本の多国籍企業が国際的なマーケティング活動に入る上で、輸出活動がどのような位置づけにあるのかを明らかにしたことである。統計資料に基づいて、日本企業が取る輸出戦略の位置づけを研究ノート「日本企業の輸出戦略に関する考察」にまとめた。日本企業が多国籍企業化する上で、必ず通過する輸出戦略の段階が、その後の多国籍企業化後のマーケティング・ノウハウの移転にどのような影響を及ぼずのかということを考察するための第一段階のプロセスである。つまり、輸出段階でどの程度海外でのブランドを確立するかによって、その後の企業のマーケティング活動が変化ずる可能性がある。この点については、輸出戦略との関係で、マーケティングノウハウを移転する組織能力を考察す上で非常に重要な洞察といえる。 もう一つは、欧米系多国籍企業の日本子会社へのマーケティング・ノウハウの移転を明らかにするために、P&G社を中心に、資料収集等を行った。P&G社の元副社長等の討論等は、P&G社の日本でのマーケティング活動を明らかにする上で、有益であった。加えて、日本リーバーのマーケティング活動について、学会等に参加して、必要な資料収集を行った。 20年度以降、これらの資料を活用して、外資系企業についてのケーススタディを行い。海外子会社のマーケティング活動に必要なマーケティングノウハウの移転の実施状況について明らかにしていく予定である。
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Research Products
(1 results)