2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530357
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
中村 久人 Toyo University, 経営学部, 教授 (30132111)
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Keywords | 国内回帰現象 / 企業競争力 / マザー工場 / 産業空洞化 / VIP工場 / 日中双頭 |
Research Abstract |
日本製造企業の「国内回帰現象」は一時的な現象なのかそれとも今後定着が見込まれる一般的現象となっていくのか。そもそも国内回帰はなぜ生じたのか。また、それはある産業やある業種あるいはある工程において特殊的現象なのか。さらに、国内回帰と海外生産は代替的関係にあるのかあるいは相互補完的関係にあるのか。また、国内回帰した企業は労働力が良質で低賃金の、たとえば中国などでの現地生産に比べ、人件費の高い国内生産でも十分にやっていける、あるいは国内生産の方が優位性を発揮できる要素・条件や方策が何か明らかになったというのであろうか。このような問題提起に答えることが「本研究の目的」であった。これらの研究成果については2008年3月刊行の拙著『現代企業経営の解明』の第15章に纏めることができた。 さらに、同じく2008年3月末刊行の拙稿「日本製造業の国内回帰現象と国際競争力に関する研究」(東洋大学『経営論集』)では、今一度日本製造企業の国際競争力との関係で、(1)なぜ今日日本製造業の国内回帰なのか、その現象の本質は何か、(2)グローバル生産の観点から国内のマザー工場の機能・役割はどのようなものか、それは業界ごと、企業ごと、あるいは製品ごとに異なるのか。(3)製品開発の観点から日・中の開発拠点の設営はいかにあるべきか、またそれらの役割は何かについて考察した。さらに、日本製造企業における国内回帰現象と日・中開発拠点の今後の方向性についても検討した。 以上の研究成果については、当初の「研究実施計画」でも述べたように中間報告として研究代表者の属する学会(国際ビジネス研究学会)で発表したいと考えている。
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Research Products
(3 results)