2007 Fiscal Year Annual Research Report
企業間ネットワークの創発プロセスに関する総合研究-実態分析とシミュレーション-
Project/Area Number |
19530361
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
牛丸 元 Meiji University, 経営学部, 教授 (50232822)
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Keywords | 社会ネットワーク分析 / マルチエージェント、シミュレーション / ミクロ・マクロリンケージ / アライアンス |
Research Abstract |
本研究は,企業間ネットワークの自律的な生成プロセスについて,ネットワーク分析によってその実態を明らかにするとともに,マルチエージェント・シミュレーションに基づき,ネットワークの創発プロセスについてシミュレーションを行うことを目的としている。平成19年度の成果・内容をまとめると,主として以下の4点に集約される。 1.ネットワーク分析のプレ調査として,フィールド調査を実施した。具体的には大阪における製薬産業のネッワーク構成企業と,鹿児島における大学を中心とした中小企業の産業集積構成企業に対しヒアリングを実施した。キーパーソンに対してネットワークの形成過程に関する詳細なインタビューを実施し,各ネットワークの概観を把握することを試みた。 2.1における研究成果の一部を,拙著『企業間ネットワークの理論と実証』における第10章「研究開発活動の国際化と戦略的アライアンス」において発表した。当該著書は,本科学研究費補助金の成果であるばかりでなく,平成16年度・17年度科学研究費補助金「戦略的提携の安定性と組織学習効果に関する総合研究-理論的解明と実証-」(課題番号16530261)の成果でもある。 3.また,上述著書における内容について,中華人民共和国・復旦大学・管理大学院で実施された国際学術会議「アジアにおける産業発展と企業戦略に関する国際学術検討会議」(邦訳)において,「知識情報化時代の日本企業-メタナショナル企業への課題」(邦題)というタイトルで発表した。 4.分析ツールの内容把握と操作方法について修得した。分析ツールとして,ネットワーク分析を行うためのUCINETと,マルチエージェント・シミュレーションを行うためのARTISOC(計画ではSOARSであったが変更)を本補助金にて購入し,分析ツールの理解と操作方法について把握を行った。20年度は,ネットワーク分析を進めるために,企業に対するアンケート調査を実施しネットワーク構造把握のための分析をUCINETによって実施する予定である。
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