2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530375
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
平木 多賀人 Kwansei Gakuin University, 経営戦略研究科, 教授 (50208815)
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Keywords | 国際資本市場 / 国際資産評価モデル / リスクプレミアム |
Research Abstract |
今年度は国際資産評価にあいてリスクプレミアムを効率的に推定する可変リスクプレミアム・モデルの特定化を行い、従来の更なるモデル改良と精緻化に重点をおいた。をの結果、国際資本市場、特に先進国市場においては、本研究で特別に考案した国際市場・経済ファクターに対する組織的リスクはをのほとんどが市場で有意に価格付けされている。そして、呼応する可変リスクプレミアムは過去の状態経済変数の代理変数をもって有意に予測可能であることがデータで証拠立てられた。従って、国際資本市場のリスクプレミアムは時系列でも、クロスセクションでも状態代変数をもって、少なくとも部分的に予測可能である。即ち、実務でのアクティブな運用を支持する。 このモデルで推定(予測)した国際資本市場におけるファクター・リスクプレミアムを国際金融市場の主要イベントに沿って経済的に意味を与える試みも新たに分析として加えた。それぞれのファクターにおいてリスクプレミアムの特徴は国際金融市場イベントに関連付けることが可能である。さらには、このモデルを最近先進国市場間で起こっている相関の上昇に関する要因分析に適用した。その結果、国際経済ファクターやファクターリスクの変動性だけでなく、組織的に変化するリスタプレミアムもまた国際市場間の連動上昇に有意に寄与していることが分かった。特に、国際間の相関上昇のマージナルな説明には可変リスクプレミアムの貢献は重要となる。 本研究の成果は、国際資産評価モデル研究の発展でだけでなく、国際分散投資実務適用可能である。つまり、国際投資において考慮すべきリスクの特定可、リスト・テイキングに対するリワードの動態そしてその予測性を、理論、データそして方方法論の観点で解明し、多くの示唆を得ることができた。
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