2007 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーションと商業構造の変容に関する比較研究(東アジアと日本の比較)
Project/Area Number |
19530389
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
西島 博樹 University of Nagasaki, 経済学部, 准教授 (90352418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩永 忠康 佐賀大学, 経済学部, 教授 (90304873)
柳 純 福岡女子短期大学, ビジネス学科, 准教授 (50353181)
張 在華 長崎国際大学, 人間社会学部, 講師 (10341570)
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Keywords | 東アジア市場 / グローバリゼーション / 小売商業構造 / 小売国際化プロセス / 小売経営技術移転 |
Research Abstract |
研究代表者および研究分担者は、研究課題に即した研究会を定期的に開催した。この研究会では、(1)研究代表者と研究分担者による研究視角の統一・検討、(2)既存文献の収集と分析課題の整理・分析、(3)海外現地調査の事前準備などを主たる内容とした。東アジア各都市・地域への現地調査は2回実施した。1回目は、2007年7月に中国大連市において現地研究者(東北財経大学)との共同研究および大連市内の商業集積調査を行った。2回目は、2007年11月に中国上海市と南京市において現地小売企業(上海市3社)と日系企業(南京市1社)に対する聞き取り調査および現地研究者(上海財経大学)との共同研究を実施した。これらの聞き取り調査の内容は、西島博樹・岩永忠康「中国小売環境と企業戦略-現地企業調査より-」(日本商業学会九州部会、2007年12月15日、長崎県立大学)として学会報告した。今年度の研究の成果物としては、次ページに記載されているように、雑誌論文1件、学会発表2件、図書(共著)3件がある。これらの研究成果の共通テーマは、東アジア市場におけるグローバル化プロセスおよび小売外資および国内小売企業に対する影響である。例えば次の点を明らかにした。東アジア市場のグローバリゼーションの進化によって小売商業構造の変容を導くのは、小売部門に対する直接的な市場開放(資本自由化)だけではない。小売商業構造の変容は、生産部門を対象とした市場開放が持続的経済成長を実現し、それが内的圧力として導かれるという側面がある。また、参入脅威に直面した国内小売企業がインフォーマルな形で海外の先進的な小売経営技術を導入することで、商業構造が変化するというケースもある。
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Research Products
(6 results)