2009 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーションと商業構造の変容に関する比較研究(東アジアと日本の比較)
Project/Area Number |
19530389
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
西島 博樹 University of Nagasaki, 経済学部, 教授 (90352418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩永 忠康 佐賀大学, 経済学部, 教授 (90304873)
柳 純 福岡女子短期大学, ビジネス学科, 准教授 (50353181)
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Keywords | 小売国際化 / 海外出店 / 標準化と適応化 / 東アジア市場 / グローバリゼーション |
Research Abstract |
研究代表者および研究分担者は、研究課題に即した研究会を定期的に開催した。東アジア各都市・地域への現地調査は2回実施した。1回目は、2009年10月~11月に中国義烏市、杭州市、アモイ市において卸売企業と小売企業の聞き取り調査、商業集積調査を実施した。2回目は、2010年1月に台湾高雄市、台東市において小売企業聞き取り調査及び商業集積調査を実施した。今年度の研究の成果物としては、次ページに記載されているように、雑誌論文4件、学会発表1件、図書(共著)1件がある。また、最終年度になるため研究成果報告書(全124ページ)を刊行した。今年度の主たる研究成果は標準化-適応化問題に対する考察である。まず、小売企業が海外へ出店する際の標準モデルを、背後のシステム(商品供給システムと物流システム)から切り離して考察し、移転対象とのギャップの問題に取り組んだ。次に、小売業態コンセプトが変更されたか否かを、標準化と適応化との分岐点に設定した。国際化過程の中に基本業態コンセプトが貫かれているかぎり、適応化ではなく標準化として捉えるべきであると考えるのである。この見解は、次の2つの問題を解決する。(1)総合型小売企業の世界戦略では、基本業態コンセプトという唯一の標準モデルが駆使されるため、従来の見解のように標準モデルが複数存在するということはない。(2)標準モデルは、国・地域を限定することはなく、グローバルに適用される(少なくともその可能性がある)ものである。
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Research Products
(6 results)