2008 Fiscal Year Annual Research Report
軍隊の駐留と関連するマイノリティ層の総合的研究-岩国市を中心に-
Project/Area Number |
19530446
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
野入 直美 University of the Ryukyus, 法文学部, 准教授 (90264465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 泰郎 広島国際学院大学, 現代社会学部, 准教授 (80281765)
高畑 幸 広島国際学院大学, 現代社会学部, 講師 (50382007)
山本 薫子 首都大学, 東京・都市環境学部, 准教授 (70335777)
山本 かほり 愛知県立大学, 文学部, 准教授 (30295571)
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Keywords | 軍隊 / マイノリティ / 基地 / 基地雇用員 / 岩国 / アメラジアン / 国際結婚 / 沖縄 |
Research Abstract |
2008年度は、岩国と沖縄の米軍基地周辺地域の踏査、2007年度に行ったインタビュー調査のデータの整理と分析を中心に作業を進めた。広島市と岩国市、沖縄県西原町において3回の研究会を行い、米軍基地と外国人労働者、基地雇用員と派遣事業者、米軍人家族の越境体験と孤立化について議論した。また、野入は2009年2月に全朝教広島第2回集会で沖縄のアメラジアンスクールの取り組みと現状について報告し、教職員を中心とする市民への研究成果の還元を行った。 岩国市では、田村順玄氏による講話「米軍基地周辺の地域社会の現状と課題」を受け、その後、米軍住宅建設予定地域・白百合団地、岩国旧海軍施設跡地、し尿処産場、滑走路建設予定地、基地被害を語り継ぐ小学校・愛宕小学校の現地踏査を行った。田村氏は、岩国市議として基地に隣接する地域社会の住民の生活を守る運動を展開してきた。 沖縄では、沖縄戦の激戦地となった嘉数高台の慰霊の碑、普天間飛行場展望台、沖縄市のヒストリート(米軍統治下の生活資料などの展示)、ゲート通り、返還された米軍基地跡地にある北谷町のアメリカン・ヴィレッジを踏査し、岩国基地周辺の地域社会が抱えている問題との共通点、相違点、課題について議論を行った。また、米軍基地内に人材を派遣する会社でマネージメントを行っている社員の方をゲスト講師に招き、基地で働く人々が直面している諸問題についての聞き取りを行った。
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