2007 Fiscal Year Annual Research Report
札幌市の少子化:政令指定都市の出生力のシステム・ダイナミック・モデル構築
Project/Area Number |
19530448
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
原 俊彦 Sapporo City University, デザイン学部, 教授 (00208654)
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Keywords | 社会学 / 人口 / 少子化 / 地域 / 政令指定都市 / 人口動態 / システム・ダイナミックス / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究は、札幌市の、出生・婚姻関係、進学学歴、就業関係などの時系列・年齢別・地域別(札幌市及び他の政令指定都市)データを収集・分析するとともに、他の政令指定都市との比較も踏まえ、少子化の要因とそのメカニズムの解明を行い、因果関係を組み込んだシミュレーションモデルを構築することを目指している。このため初年度では2005年の国勢調査結果と同年の人口動態統計を中心に、都道府県及び政令指定都市のデータを収集するとともに、札幌市の少子化の人口学的要因について比較分析を行い、その特徴の抽出を行った。2005年の合計特殊出生率と5歳年齢階級別出生率でクラスター分析(グループ間平均連結法)の結果、産業都市型(さいたま市、横浜市、静岡市、千葉市、川崎市、名古屋市)、サービス都市型(京都市、神戸市、仙台市、大阪市、福岡市)、全国平均型(広島市、北九州市)、超低出生型(札幌市、東京区部)という4類型が得られ、このうち東京区部では29歳以下の若年での低出生率に対し35-39歳以降の高出生率という形で晩婚晩産によるキャッチアップが見られるのに対し、札幌市では低いままに留まるという特異性が確認できた。なお、詳細な分析結果については札幌市こども未来局と意見交換・統計分析結果に関する報告会を行うとともに、これまでの成果を論文として取りまとめ学内紀要に発表した。また最新の成果について2008年6月の日本人口学会で報告する。
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