2009 Fiscal Year Annual Research Report
札幌市の少子化:政令指定都市の出生力のシステム・ダイナミック・モデル構築
Project/Area Number |
19530448
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
原 俊彦 Sapporo City University, デザイン学部, 教授 (00208654)
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Keywords | 社会学 / 人口 / 少子化 / 地域 / 政令指定都市 / 人口動態 / システム・ダイナミックス / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では、札幌市の、出生・婚姻関係、進学学歴、就業関係などの時系列・年齢別・地域別(札幌市及び他の政令指定都市)データを収集・分析ずるとともに、他の政令指定都市との比較も踏まえ、少子化の要因とそのメカニズムの解明を行い、因果関係を組み込んだシミュレーションモデルを構築することを目指をした。平成21年度は、その最終年度にあたり、平成20年で検討した人口移動率の変動要因を組み込んだモデルを開発し、2000年から2035年までの将来予測シミュレーシヨンを行い、その結果を踏まえ、さちに社会・経済的影響や政策的対応の政策変数の操作を加え、可能な政策オプションとその効果シナリオを検討した。 主要な成果として、平成20年度に行った性比、人口移動、女子未婚初婚率の関係に関する時系列的分析をまとめ、平成21年6月人口学会大会にて「札幌市の少子化:人口移動と性比」として報告、これを論文化・投稿し、同年11月の『人口学研究』に掲載された。また、この分析結果と関連し、従来より不明であった配偶関係別鈍移動率の分析を進め、その解明に成功、その成果を「札幌市の配偶関係別純移動率 2000年-2005年の推計」として、同年9月の人口学会・東日本部会にて報告、これを論文化し学内紀要に投稿、平成22年3月に掲載された。さらに、.札幌市の人口移動の経年変化の変動要因については、北海道内外との高校・大学進学移動やその後の就職移動を中心に、札幌市の人口移動の基本構造と、その変動要因に焦点をあてた分析を進め、これをモデル化し、過去の人口移動のプロセスを再現、その結果や将来動向、少子化も含めた人口構造への長期的影響について考察し、18-19歳の移動、とりわけ札幌市と道内他地域の進学・就職移動が、近年の移動の主要な要因となっていることを明らかにした(この成果については平成22年9月の人口字会・東日本部会にて報告予定)。
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[Journal Article]2009
Author(s)
本沢巳代子, ベルント・フォン・マイデル編
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Journal Title
総合叢書 家族のための総合政策<2>市民社会における家族政策「11. 人口構造と地方都市:札幌市とフライブルグ市のマクロ社会学的比較」(原俊彦)(信山社出版)
Pages: 281(うち、193-215の22)
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