2007 Fiscal Year Annual Research Report
子どもへの暴力・虐待の発生およびその予防教育の効果に関する調査研究
Project/Area Number |
19530450
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
石川 洋明 Nagoya City University, 大学院・人間文化研究科, 教授 (20201915)
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Keywords | 子ども虐待 / 暴力 / 防止 / 安全 / 治安 / 予防 / 社会変動 |
Research Abstract |
本研究は、3年計画で、子どもへの暴力・虐待を防止するプログラムの中・長期的効果を測定すること、および、こどもの暴力被害経験の経年変化を測定し、子どもの環境や社会の治安についての実態を明らかにすることを目的としている。前者の効果測定は、一定の年齢に達した調査対象のうち、子どもへの暴力・虐待予防教育プログラムの受講経験者と非経験者の比較によって明らかにすることができる。後者の暴力被害調査も、プログラム参加の際に得られる子どもの暴力・虐待被害経験についての情報の集積によって明らかにすることができる。ただし、どちらもプログラム開始から一定程度の年月が経過している地域でのみ研究の実施が可能であることに注意が必要である。 そのため今年度は、研究に対して協力を得られる地域・団体との打合せをおこない、研究の本格実施に向けての準備をおこなった。ただし、前者の効果測定については、今年度は、研究協力団体との間で研究実施についての合意は得られたが、協力団体が他プログラムの開発と効果測定で多忙なため、プレ調査などの実施は控え、打合せも主にメイルでおこなった。 また、後者の暴力被害調査に関しては、当初データが収集できると思われていた地域でのデータ収集が諸般の事情でできなくなったため、研究協力団体からの紹介により、急遽、他地域の団体にデータ提供を申し入れた。その団体とは現在も交渉中であるが、概ね好意的な感触が得られており、来年度にはデータを収集することができると思われる。その間、後者の研究の補助とするため、かつて研究協力団体から貸与されたプログラム実施時のアンケートの再整理と電子ファイル化をおこなった。電子ファイル化により、アンケートの情報のコンパクトな保存が可能になり、研究のみならず、協力団体への還元に役立てることができた。
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