2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530484
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Research Institution | Okinawa University |
Principal Investigator |
宮城 能彦 Okinawa University, 人文学部, 教授 (40229810)
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Keywords | 奥共同店 / 奥郷友会 / 奥共同店議事録 / 地域商店 / 奄美大島 / 宇検村 |
Research Abstract |
「共同売店に見る沖縄の村落共同体とその可能性」というテーマで行った本研究の目的は、過疎化が進み人口200人を切った奥集落において、共同売店が存続できている要因を特に部落経営における個別具体的な人間関係から探って行くと同時に、共同売店や村落の経営に郷友会やそのメンバーがどのように関わっているのかを具体的に明らかにすること、また沖縄以外の地域における共同売店の可能性を探る事にあった。 本年度は、奥共同店および共同体の調査を、共同店や部落の様々な行事に参与観察という形で調査を進めた。また、一昨年度100周年を迎えた奥共同店の百周年記念誌の共同執筆・編集・監修という形でかかわることができた。その作業の中で、奥共同店の議事録および部落常会の議事録等を収集することができたのと同時に、記念誌刊行事業の主な担い手である奥郷友会と編集作業を共に行うことによって、郷友会と部落の関係等が明確に見えるようになってきた。なお、研究成果の一部でもある『奥共同店百周年記念誌』は本年度6月に刊行予定である。 一方で、8月には鹿児島県奄美大島の奄美市および大和村、宇検村における共同売店(商店)の調査を行った。奄美の「地域商店」は、持ち株主その他その形式は沖縄の共同店とほとんど同じであるが、沖縄の共同店の先駆けである奥共同店との関係は見いだせなかった。調査は主に「地域商店」の現状を中心に行い、その成果として、2008年3月6目に宇検村教育委員会の協力でフォーラム『沖縄の共同店に学ぶ宇検村「地域商店」の可能性』を開催し、またその中で、基調報告「共同売店の可能性」およびシンポジウム「共同店(商店)の現状と可能性」を行った。
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