2008 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児の発達における児童福祉施設の役割と保育カリキュラムに関する研究
Project/Area Number |
19530493
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
山崎 晃 Meiji Gakuin University, 心理学部, 教授 (40106761)
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Keywords | 認定こども園 / 保育カリキュラム / 保育者 / 管理者、管理職 / 長時間保育 |
Research Abstract |
【研究目的】 総合施設(認定こども園)モデル事業のモデル園として関わった事業所と,新たに2007年度以降に認定こども園として関わった事業所について,今日までの取り組みの状況を的確に把握し、その問題点について明らかにした。 【研究方法】 1)従来の幼保一元化または一体化施設の保育者・管理者を対象として、質問紙調査を郵送法により実施した。 2)総合施設モデル事業を実施している施設のない自治体(沖縄県、熊本県)の関係者に対するインタビューを実施した。 質問紙調査 認定こども園として,保育に取り組んできた園の動向と現状を把握するために、関連文献の精査と文献調査に基づき質問紙の原型を作成したアンケート調査を実施しした。関連する対象者および対象機関に質問紙を郵送し、回答の後、返信用封筒にて返送を依頼した。 【結果】 管理者の結果 1)カリキュラムの有無について、61園中5園((1)2,(2)1,(3)2,(4)0)の管理者が,カリキュラムがないと回答。 2)幼保連携型と幼稚園型は保育所型・地方裁量型に比べて,保育時間によるカリキュラムを区別している。 3)今後のカリキュラム改善については、『発達段階』『子どもの状況』,地方裁量型では『子どもの状況』に加えて『地域実態』や『家庭状況』を意識していた。 保育者の結果 1)カリキュラムに関する保育者の認識について、3割程度の保育者しか作成に携わっておらず,カリキュラムの有無がわからない保育者もいることが明らかとなった。 2)保育所型では,管理者・保育者ともに,半数以上が全共通カリキュラムを理想としていた。 このような結果から、保育者のカリキュラムに関する認識を徹底するとともに,作成への関与を促すことが喫緊の課題であることが示唆された。
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