2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530494
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
納富 恵子 Fukuoka University of Education, 教育学部, 教授 (60228301)
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Keywords | 障害児 / 家族ニーズ |
Research Abstract |
日本版家族ニーズ調査質問紙を通園施設職員および障害児を養育している家族からの聞き取り調査をもとに改善した。 この改定版を使用し、保護者および管理者や職員の承諾が得られた、就学前通園施設8か所、医療機関1か所に在籍中の乳幼児期の障害児を育てる家族に、ニーズに関する調査を実施した。家族162名、支援者28名から回答を得た。 質問紙による調査の結果、児の障害種別により家族の求めるニーズの領域には、統計的に違いがあることが明らかになった。また、療育手帳の重症度では、家族のニーズに違いがみられなかったが、児の機能的自立度の観点からは、「セルフケア」「移動」に関して自立度の高い群と低い群では、家族のニーズの程度に違いがみられた。また、機能的自立度の領域や程度に関係なく、家族が多く求めていたニーズ領域は、高い順から、「情報」「お子さんのケア」「地域の支援」であった。 家族・支援者ともに、質問紙やアンケートは、それのみでは、必ずしももっとも適切な手段とはとらえていなかったが、家族は、量が適切であり、必要な支援やサービスに気づいたという有用性を指摘し、支援者は、家族支援の手掛かりとなり、役立つと回答した。 本質問紙が、家族支援や支援計画立案の手段として効果や意義があることが示唆された。
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