2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530494
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
納富 恵子 福岡教育大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60228301)
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Keywords | 障害児 / 乳幼児 / 家族ニーズ |
Research Abstract |
平成19年度から開始した本研究の最終年度である今年度は、研究の最終まとめとしてとして、米国内で障害のある乳幼児の家族支援について先進地域であるボストンで行ったケースワーカー面接の内容の整理を行った。乳幼児期の障害児の家族のニーズを反映した公的な家族視点計画であるIFSP(個別の家族支援計画)の立案のプロセスを、ケースワーカーの担職務内容、資金、計画立案の手順、実際のニーズ把握の側面から明らかにした。 また、前年度までに開発した家族ニーズ質問紙を、日本の障害児の支援施施設に依頼し実際に活用した。協力者である重度の運動障害・重複障害のある1歳児の母親5名、診断を受けで間もなく療育を開始したばかりの2歳児の母親5名、2年以上療育を続げている4歳から5歳の母親の3つのグループで自由討論を行い受容状態および応答結果を確認した。個人差はあったが障害の性質や発見時期、療育の経験により、ニーズ質問紙が役立つかの感触は異なり、3歳未満の障害児の母親のニーズ把握により優れていることが明らかになった。 障害児の家族ニーズに関する発表を特殊教育学会で発表した。 さらに研究成果の一般外の啓発として、本研究成果の一部の発表とボストン在住の障害児の家族およびきょうだいによる講演会を行った。 また、4年間の研究成果をまとめた研究成果最終報告書を3月に刊行した。
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