2007 Fiscal Year Annual Research Report
エビデンスに基づく高齢者福祉実践のあり方に関する研究
Project/Area Number |
19530496
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
和気 純子 Tokyo Metropolitan University, 人文科学研究科, 准教授 (80239300)
|
Keywords | 高齢者福祉 / エビデンス / ソーシャルワーク / 効果評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は、近年、欧米諸国において推進されている「エビデンスに基づく実践」の高齢者福祉実践における適用について検討することにある。わが国では、介護保険制度の導入およびその近年の改正により、限られた財源を効率的・効果的に活用し、介護予防につながるアウトカム、すなわち実践のエビデンスを把握・蓄積・活用する実践が求められている。しかしながら、医療の領域と異なり、多様な社会的要因が関与する高齢者福祉の領域において、無作為割り当てを行った対照群と実験群を比較検討するような研究および実践の遂行は倫理的にも多くの問題を孕んでいる。 そこで平成19年度は、エビデンスに基づく実践に関する内外の先行実践および研究の一定のレビューを行い、高齢者福祉の領域におけるエビデンスに基づく実践に関する議論を整理した(研究成果については、4月下旬に韓国・光州で行われる韓国社会福祉学会日韓シンポジウムにおいて「改正介護保険法下の地域包括支援センターにおける実践の質とその評価-エビデンスに基づく実践による質の保障-」を発表予定)。 さらに、東京都八王子市市内のすべての地域包括支援センターの介護予防ケアマネジメント新規利用者(計180名)および対照群となる20名に対して、介護予防サービスの効果評価を実施するための枠組みおよび指標を作成し、11月〜3月にかけて事前(初期),調査を行った。評価指標には、生活の質を構成する要素として、ADL,IADL,生活満足度、精神的健康、ソーシャルサポートが組み込まれている。
|
Research Products
(2 results)