2008 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者虐待防止のための高齢者へのエンパワメントを促進する予防プログラムの開発
Project/Area Number |
19530510
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
山口 光治 Shukutoku University, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (90331579)
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Keywords | 社会福祉関係 / 高齢者虐待 / エンパワメント / 予防プログラム |
Research Abstract |
本研究事業は、高齢者虐待の発生を予防するために、高齢者自身の内的な力が活かされる社会環境となるように、高齢者を取り巻く家族や住民、保健・医療・福祉専門職などの社会環境の側に対してワークショップ等により働きかけていく支援プログラム開発を目的としている。 2年目は、前年度同様に研究委員会を開催しながら以下の取り組みを行った。 まず第1段階として、本研究で開発を目ざす「援助専門職向けプログラム」と「家族を含む住民向けプログラム」、平成17年度〜18年度の科研費研究にてすでに開発した「高齢者向けプログラム」の3つを、同時期に、同一生活圏域にて実施するため、試行的な実施に協力してもらえる自治体や地域包括支援センターを選定した。次に第2段階として、それらの地域においてモデルプログラム案(3種類)の実施と効果測定を行った。協力頂いたのは長野市中部地域包括支援センター、金沢市お年寄り地域福祉支援センターとびうめ、聖籠町地域福祉支援センター、市川市中部地域包括支援センターである。プログラムの評価は、各プログラム内容の評価を、当事者(参加者)、実施者、第三者(保健・医療・福祉専門職)の各視点から行い、改良のための情報収集を行った。当事者にはプログラム内容の理解度、学ぶ必要性の理解、今後役立つと思われる内容か否か、満足度等を聞き、プログラム実施者側は自己評価を、第三者からは各々の専門的立場の助言を得た。第3段階では、プログラムの改良のための研究委員会での検討、改良を図った。そして、第4段階では、普遍的に各地で活用、普及が可能なものとするためのマニュアルの作成、あわせて研究経過と成果を報告書にまとめ公刊した。さらに、直接的に成果を説明し伝達するために研究成果報告会を開催した。今後の課題としては、本研究事業終了後においても可能な限りモデルプログラムの改訂作業を継続し、高齢者虐待の予防のために効果があり、広く各地で活用可能なものとなるように検証していく予定である。
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Research Products
(2 results)