2007 Fiscal Year Annual Research Report
福祉サービス利用契約における支援プロセスに関する研究
Project/Area Number |
19530512
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
岩崎 香 Juntendo University, スポーツ健康科学部, 准教授 (20365563)
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Keywords | ソーシャルワーク / 権利擁護 / 支援プロセス / 福祉サービス |
Research Abstract |
社会福祉基礎構造改革は措置から契約へと,これまでの福祉のサービス供給システムに大きな転換をもたらした。法・制度の改変から,サービス受給者の権利と責任が明確化されたことにより,判断能力の不充分な人たちの「自己決定」の重要性が注目を集めているのである。本研究は,意思決定において権利の侵害を受けてきた長い歴史をもつ精神障害者支援を中核にしながら,ソーシャルワーカー(以下SW)の「権利擁護」に関する機能や役割を明確化させ、「自己決定支援」の実践モデル構築を通して,その実践プロセスを提示できることを目的とするものである。 今年度は、上記の目的に照らした文献研究を行うとともに、サービス利用を前提に生活を支援するソーシャルワーカーの役割や機能を明確化するための調査を実施した。先行研究及び、自らのこれまでの研究成果として抽出したSWの人権を擁i護する機能検証する目的で、フォーカス・グループインタビュー法を用いた。(1)400床以上の精神科病院に勤務する経験5年以上と5年未満のSW、(2)400床未満の精神科病院に勤務する経験5年以上と5年未満のSW、(3)精神科病院に勤務した経験をもち、現在、福祉サービス事業所に勤務するSW、(4)地域のサービス事業所のみに勤務する経験5年以上と5年未満のSW、(5)公的機関に勤務する経験5年以上の精神保健福祉相談員など、対象が異なるグループを選定し、調査を実施している。今年度調査を終了している4つのグループに関して、分析を加えているが、来年度も継続して調査を実施するとともに、そこで明らかになったSWの機能を軸に、福祉サービスの利用支援プロセスをより具体的に提示するためのモデル構築を行っていく予定である。
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