2008 Fiscal Year Annual Research Report
障害者の「リカバリー」に関する概念整理とケアマネジメントの実証的研究
Project/Area Number |
19530517
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
小澤 温 Toyo University, ライフデザイン学部, 教授 (00211821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 弘巳 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (80291144)
的場 智子 東洋大学, ライフデザイン学部, 准教授 (40408969)
木内 明 東洋大学, ライフデザイン学部, 准教授 (70298181)
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Keywords | リカバリー / ケアマネジメント / 障害者 |
Research Abstract |
「障害者のリカバリー」に関する理論文献研究として、「DeeganのRecoveryに関する論文の要点について」、「リカバリー:リハビリテーションの生きた経験」、「リカバリーと「働くこと」の意味」、「わが国における「リカバリー」概念の整理」の4つの課題を推進した。「リカバリー」に関連する調査研究では、「カンザス大学における精神保健福祉の研究動向」、「韓国における精神保健福祉地域サポートシステムの現状について」、「精神障害者の地域生活行動の実態と病気の回復過程における生活行動の再構築」、の3つの課題を推進した。 「障害者のリカバリー」に関する4つの理論・文献研究では、Deeganのリカバリー論の整理、精神保健福祉の歴史を踏まえたリカバリーの概念整理、就労支援におけるリカバリーの位置づけ、当事者の語りにおけるリカバリ胃概念の諸相について考察した。「リカバリー」に関する3つの調査研究では、アメリカ・カンサス大学におけるケアマネジメントの研究動向を整理し、リカバリーに関する実証的な研究のあり方の示唆をえることができた。韓国における精神保健福祉地域サポートシステムではさまざまなタイプの支援システムの諸特徴を整理することができた。精神障害者の地域行動の実態調査を通して、行動の広がりとリカバリーとの関係を分析することができた。 障害者の「リカバリー」概念の整理では、リカバリーは病気の回復を含んでいるが、それ以上に、人生の回復過程、主体性の回復過程などの意味を含み、病気の回復=リカバリーという医学的な視点における意味とは異なることを明らかにした。アメリカおよび韓国における「リカバリー」概念に基盤を置いた実践に関する研究では、カンザス大学におけるWRAPとストレングスケアマネジメントの研修教材の分析、韓国における精神障害者の地域生活支援の実践とその特徴の整理を行った。
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Research Products
(17 results)