2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヘンリ・ナウエンの福祉思想-「弱さ」とスピリチュアリティをめぐる逆説-
Project/Area Number |
19530526
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
木原 活信 同志社大学, 社会学部, 教授 (20275382)
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Keywords | ヘンリ・ナウエン / キリスト教 / ソーシャルワーク / 弱さ / スピリチュアリティ / 福祉思想 |
Research Abstract |
本研究は、社会福祉領域におけるスピリチュアリティの研究という視座で、ハーバード大学教授から障害者施設ラルシュのケアワーカーに転じたヘンリ・ナウエンの「創造的弱さ」「スピリチュアリティ」という概念をとりあげ、その福祉実践思想と実践価値について研究した。 ナウエンの福祉思想は、科学主義、パワー、強さに象徴される現代社会、とりわけ(アメリカ的なるもの)の逆説として、人間そのものの「傷つきやすさ」「弱さ」のもつ神秘性と逆説的パワーを提起しているが、そこにこそ、これまでにない新しい福祉の発想と可能性をもっている。 今年度は、これら一連のナウエンの福祉思想の研究の最終的研究と位置づけ、これまでの研究成果を踏まえ、福祉実践のスピリチュアリティの諸相や概念定義の応用的可能性の検討を試みた。 ナウエン思想の深さとその広がりゆえに、まだ十分に研究成果が熟成しているとは言いがたいが、関連する韓国のキリスト教社会福祉学会やキリスト教神学関連の学会等においても、関連する基礎的議論であるスピリチュアリティやキリスト教社会福祉実践の思想の一端についてその成果を報告することができた。
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Research Products
(7 results)