2008 Fiscal Year Annual Research Report
高齢期犯罪・受刑者の社会復帰と福祉的支援に関する調査研究
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19530534
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| Research Institution | Otemon Gakuin University |
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Principal Investigator |
古川 隆司 Otemon Gakuin University, 社会学部, 准教授 (60387925)
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| Keywords | 高齢犯罪者・帰住者 / 刑事施設 / 更生保護法人 / 専門的助言 / 釈放前調整 / 福生的支援 |
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| Research Abstract |
本研究は,増加する高齢犯罪者について,矯正処遇および更生保護の現状を調査し,福祉的支援のあり方の探究を目的に取り組むものである。平成20年度は,前年度に引続き刑事施設および更生保護法人を訪問し,職員へのインタビュー調査および刑事施設と地元社会福祉士による専門的助言の取り組みの構築,矯正教育プログラムの見学を行った。また更生保護施設において,高齢帰住者へのインタビュー調査を実施した。さらに,処遇について社会福祉に関する専門的意見交換の機会を得た。また本研究について専門的助言を受けるため,龍谷大学矯正・保護研究センター基礎研究部門の嘱託研究員として同センターの調査研究に参加している。
研究成果として,刑事施設及び更生保護施設における処遇いずれにおいても,福祉的支援が必要とされる状況が明らかとなってきた。また国による社会福祉士の配置等政策面の対応も進む中で,刑事政策及び社会福祉の基盤的価値の葛藤が看過され,将来的な犯罪者の社会復帰への課題も顕在化しつつある。これらは,各方面の協力を得て実践しつつある矯正・保護の現場に対する専門的助言の試行,および高齢帰住者(元受刑者)に対するインタビューによる結果である。これらは次年度も継続することとなっている。
以上の調査研究について,全体的状況に関する学会報告を4回,論文1本を刊行した。また刑事施設における専門的助言の試行に関する論文1本を執筆(平成21年度に刊行予定)した。さらに海外における犯罪者の社会内処遇に関する論文1本,高齢帰住者(元受刑者)へのインタビューに関する論文1本を刊行した。ただし後者は守秘義務及び協力先の許可を得る関係上,直接の結果公表でなく文学社会学の手法を通したものとせざるを得なかった。さらに全体的状況に関する論文2本を執筆現在査読中である。
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