2007 Fiscal Year Annual Research Report

多文化・国際ソーシャルワークに共通するセルフヘルプ活動に関する国際比較研究

Research Project

Project/Area Number	19530537
Research Institution	Kwansei Gakuin University
Principal Investigator	武田丈 Kwansei Gakuin University, 社会学部, 准教授 (30330393)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	孫良神戸学院大学, 医療福祉学部, 准教授 (90299355) メンセンティークマーサ同志社大学, 社会学部, 准教授 (00288599)
Keywords	ソーシャルワーク / 当事者 / セルフヘルプ / フィリピン / エンパワーメント / 国際比較 / 参加型アプローチ / アクションリサーチ
Research Abstract	本研究の目的は、フィリピン女性移住労働者のセルフヘルプ活動に関して、フィリピン帰国後、日本国内、香港という国際比較研究を行うことで、フィリピン人コミュニティのみならずすべての外国人に適用可能な、国際ソーシャルワークと多文化ソーシャルワークが有機的に連携した実践モデレを探ることであるが、本年度はその基礎研究期間として、「国際・多文化ソーシャルワーク」、「セルフヘルプ活動」、「エンパワーメント」といった研究テーマに関する文献だけでなく、研究手法に関する文献に関しても、包括的な文献レビューを行った。また、次年度以降の本格的な調査、データ収集のために、各国における当事者団体との関係形成のために繰り返しこうした機関を訪問、電話や電子メールを通じて情報収集をおこなった。日本国内では京都のパグアサというフィリピン人コミュニティの活動に参加し、来年度以降のインタビューおよび参与観察の了解を得た。香港では、香港大学を通じてフィリピン人メイドの当事者組織に連絡をとって訪問インタビューの了解を得られるよう試みている。フィリピンでは、日本から帰国した女性移住労働者の自助組織であるBatis AWAREと、こうした女性たちを支援するBatis Center for Womenと連携し、当事者が主体的に調査に参加することによって、自分たちの自助活動をふりかえると共に、今後の組織としてのアクションプランの策定、そしてこうした調査過程を通して参加者がエンパワーメントを達成する参加型アクションリサーチを試みた。