2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530562
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
吉川 肇子 Keio University, 商学部, 准教授 (70214830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 淳吉 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70311719)
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Keywords | 社会系心理学 / 教育系心理学 / 意見調整 / ゲーミング / 合意形成 |
Research Abstract |
本研究は,意見調整の過程をゲーミング・シミュレーション手法を用いて可視化し,各主体間での合意形成のためのツールを開発することにある. 平成19年度は、意見プロセスの可視化システムを開発するとともに,基本的調査を行った.具体的には、以下の2つのことを行った.1.「意見調整ゲーム(1)」(仮称,名称未確定)を開発した.このゲームは,意見調整プロセスそのものをゲームのルールと道具で可視化することをねらっている.そのために次の4つの作業を行った.(1)会議をはじめとする意見調整のプロセスに見られる特徴的な行動を表す言語表現を収集し,分類した.(2)上記作業で収集した行動パターン(表現)を,ゲームのルールや小道具によって表現し,「意見調整ゲーム(1)」を試作した.(3)既存の商業ゲームの分析も並行して行い,この検討課題に利用可能なゲームシステムを探索した.(4)ゲームの分析にあたっては,すでに教育ゲームの作成が豊富なドイツおよびスイスの教育ゲームの会社およびデザイナーへのヒヤリングも実施した.2.ゲーミング手法の教育的効果の測定手法を確立するために,ゲーミング手法の教育的効果を測定した既存の資料の検討を行った.すでに論文になっているものについては,収集と分析を終えているところだが,平成19年度以降公表される予定のEUの調査結果についても,主体となっている研究者と情報交換を行った.この調査をもとに,「意見調整ゲーム(1)」の試験的実施のために用いる教育効果の測定項目を検討した.
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