2007 Fiscal Year Annual Research Report
解決志向アプローチによる地域における学校教育臨床支援システムの構築
Project/Area Number |
19530573
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
久能 弘道 Hokkaido University of Education, 教育学部, 教授 (30271703)
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Keywords | 解決志向アプローチ / 学校教育 / 教育臨床 / 支援システム / 地域 / ピアヘルパー / 相談員人材養成 |
Research Abstract |
第1点は、平成16年4月に創設した、地域における子ども・保護者に対する学校教育臨床支援システムの中核をなすべき旭川心理臨床・教育相談支援室の機能強化・向上をこれまでの経過と課題を踏まえつつ継続的に推し進めたことである。解決志向アプローチのパラダイム・方法論による、相談員のさらなる力量の向上と相談室組織としての運営のノウハウという知的価値の蓄積をさらにすすめた。具体的には、心理教育的ニーズをもつ地域の児童生徒とその保護者の個別のニーズに応じて、旭川心理臨床・教育相談支援室において、相談員がカウンセリング・教育相談を実施し支援にあたった。平成20年1月には、解決志向アプローチの日本の指導的立場にある福岡の磯貝希久子氏を旭川に招聘し、相談室でのケース検討、スーパービジョンを行い、また解決志向アプローチのワークショップも開催し、地域における人材とシステムの構築に力を注いだ。第2点は、BBS的立場から児童生徒への支援を担うピアヘルパー組織の拡大と質の向上、及び相談員とピアヘルパー連携の強化を図った。具体的には、ピアヘルパーサークルの拡充と相談室メンバーとの連携協力体制をさらにすすめるために、合同の検討会も開催した。第3には、学校現場へのWOWWの導入を実施し、生徒に対するアンケートも実施し、効果を検証できる手続きをとった。今後データの分析をすすめていくところである。また、第1回ソリューションランドにおいて、先駆的なWOWWの導入について、報告を行い、全国の実践・研究仲間とディスカッションを行った。学校現場への導入のためには現場の教員との事前の合同勉強会や情報交換会、研修会、検討会を重ねて相互の信頼関係を築いた。
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