2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19530574
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 道代 Tohoku University, 大学院・教育学研究科, 准教授 (60312526)
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Keywords | 成人女性 / 子育て期 / 一時預かり / 子育て経験の意味 / 子育て支援 |
Research Abstract |
1)第一子が小学校低学年の母親8名を対象に、高校卒業から現在までの期間で「あなたが助けを求めれば助けてくれそうだと思った人や、実際に助けてくれた人」について回顧的に語ってもらう半構造的面接調査の成果をまとめた。親最初期の女性には、子育て経験のある女性(実母、姑、姉、従姉、友人知人等)が、道具的、精神的な支えとして存在した。この「先輩一後輩」関係は、地縁血縁の有無や年齢の上下にかかわらず「親体験」によっており、申請研究の背景が実証的に示された。2)仙台市子育て支援ボランティア団体事業助成を受けて「一時預かり」を行う2団体に参与観察調査を依頼した。各々、中心地から車で15分程の住宅地、地下鉄駅前の大型店舗内一室で活動している。研究者はボランティアとして継続的に参与し体験したエピソードを蓄積した。その結果、預かる側(先輩母親)の先行体験は、「一時預かり」にあたって、役に立つものと役にたたないものがあり、預かった子どもや預ける親(新米母親)への共感だけではなく違和感も感じているが、そのいずれもが、過去の子育てを振り返り、現在の子育てを思い返す契機となっていた。預ける側は、子どもについての視点の転換と新たな子ども理解、解放感とともに引止められる気持ちを感じている。先輩⇔後輩関係ほ、一方向の教示・助言関係だけではなく、より多元的な相互作用であることが推察された。3)預かるスタッフにパイロットインタビューを行った。4)子育て期の母親の社会的関係をとらえるため、子育てに関するネットワークをテーマとしたレビュー論文をまとめた。
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Research Products
(5 results)